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「初音ミクと言えばネギ」は実は公式設定ではないという話

こんにちは。初音ミクさんファンのジュンヤ(@junya0w0)です。

ご存知の方も多いと思いますが、初音ミク界隈では「初音ミクと言えばネギ」というイメージが広く持たれています

例えば、初音ミク関連のイベント会場では、ネギグッズやネギフードが提供されることがあります。(運営側が「初音ミク=ネギ」と認識

東京ジョイポリスのイベント限定フードメニューでネギが使用画像引用元:東京ジョイポリス「初音ミク DAIBA de DIVA MEGA39’s」 (© SEGA / © CA Sega Joypolis Ltd. / © CFM)

 

他の例では、コスプレイヤーさんが初音ミクコスプレをする時に、ネギを持つこともよくあります。(ファン側も「初音ミク=ネギ」と認識

 

このイメージは広く知られているのですが、実は公式設定ではありません

以下の公式プロフィールを見ても、ネギに関する記載はありません。

初音ミクのプロフィール画像引用元:クリプトン社 初音ミクプロフィール (Art by KEI © CFM)

 

「初音ミクと言えばネギ」というイメージは、あくまでもイメージであって公式設定ではありません。

ジュンヤ
ジュンヤ
この記事では、ではなぜ「初音ミクと言えばネギ」というイメージがあるのかをひも解きます
※はちゅねミクについては、この記事では触れません。

 

この記事で分かること

「初音ミクと言えばネギ」というイメージの理由

 

以下のお品書きをクリック(タップ)すると、その項目へジャンプできます

なぜ「初音ミクと言えばネギ」なのか

「Ievan Polkka」が事の始まり

結論から言うと、ニコニコ動画に投稿された以下の「VOCALOID2 初音ミクに「Ievan Polkka」を歌わせてみた」が事の始まりです。

Ievan Polkkaは「イエヴァン・ポルッカ」と読みます。曲名です。1930年代に生まれたフィンランド民謡曲です。

動画に「全てはここから始まった」タグ が付けられていますが、言葉通りなのです。

1度聞いたら耳から離れない独特の音楽・歌い方と、軽快なネギ振りが何とも中毒性抜群です。投稿当時は大ヒットしました。

当時の視聴者の反応を、動画から引用すると

かわいいwww
 (コメント番号 12577)

ピコピコ音の中毒性について
(コメント番号 12544)

十週目だがこれは中毒でない
(コメント番号 12722)

ヾ(゚□゚@)ヾ(゚□゚@)ヾ(゚□゚@)ヾ(゚□゚@)
(コメント番号 12484)

コメント引用元:ニコニコ動画「VOCALOID2 初音ミクに「Ievan Polkka」を歌わせてみた」

などと前向きな評価が非常に多かったです。

助手
助手
この動画がヒットしたのは分かったけれど、「初音ミク=ネギ」が定着するほどの影響力があったの?
ジュンヤ
ジュンヤ
定着に至ったのは、動画投稿されたタイミングがちょうど良かったからなんだよ。次で説明するね。

 

「Ievan Polkka」が投稿されたタイミングがベストだった

当時の状況を簡単に説明します。

音声合成ソフトウェア「初音ミク」が発売されたのは2007/8/31です。

当時のニコニコ動画は黎明期でした。私の主観ですが、ユーザ側の空気感は「おもしろい動画をどんどん作っていくぞ」という感じで、いろんな意味で尖った動画がたくさん生み出されていた印象があります。

新しい技術も積極的に動画に取り入れられていたと思います。

そんな中で、この動画が投稿されたのが2007/9/4です。ソフトが発売されてまだ4日しか立っていません。

つまり、初音ミクという存在がまだ知られていない時に、このインパクトある作品が投稿されたので、「初音ミク=ネギ」というセットでのイメージが急速に浸透していきました。

この結果、この動画を起点に、ネギを持った初音ミクの動画やイラストが広まっていきます。

これら創作の連鎖の影響もあり、ますます「初音ミク=ネギ」の定着が加速していきました。

ジュンヤ
ジュンヤ
定着が進んだ別の理由として、色合い面で初音ミクとネギの相性が良かったのもあります。

これがゴボウだと定着しなかったでしょう。

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「初音ミク=ネギ」という創作の連鎖

先ほど、「創作連鎖の影響もあり、ますます「初音ミク=ネギ」の定着が加速」と述べました。具体的な連鎖の例を3つあげます。

例1:2チャンネルでアスキーアート投稿

2007/9/16が初出のはずです。

シチュエーションはプロモーションビデオを撮影しているシーンでしょうか。可愛らしいですし、見た人の印象に残りやすいと思います。

 

ジュンヤ
ジュンヤ
「もっと馬鹿っぽい顔で」は笑ってしまいます。

 

例2:pixivでイラスト投稿

2007/9/21投稿。確認できる範囲では、最古のネギ振りミクさんです。

ネギを振る初音ミクのイラスト引用元:pixiv:おまる「ねぎ振り」 ( © みさな)

 

 

例3:ニコニコ動画で「みくみくにしてあげる♪【してやんよ】」の投稿

2007/9/20投稿。伝説的オリジナル曲「みくみくしてあげる♪【してやんよ】」の歌詞に「ネギはついてないけど出来れば欲しいな」とあります。

またコメントにて「Y」が多いことから、視聴者の中で「初音ミク=ネギ」となっていることが伺えます。

※「Y」はネギを意味します(見た目が長ネギの形に似ていることから)

こうして、「初音ミク=ネギ」のイメージが広まっていきます。2009年頃からは、初音ミク関連のイベント会場でもネギグッズやネギフードが提供されるようになります。

ジュンヤ
ジュンヤ
2020年現在、「初音ミク=ネギ」は公式設定ではないもの、公認設定と言っても過言ではない状態になっています。

 

 

なぜIevan Polkkaを歌わせたのか

説明の都合上、先に当時の状況についてお話します。

「初音ミク」が発売された直後の状況

元ネタに触れる前に、当時の状況を再度確認(個人ブログから引用)しますと、

今ではスタンダートになって、カラオケでも普通に選曲が出きる、初音ミクを中心とした通称「ボカロ」ですが、今から10年前の07年に発売された当初は、ボカロPだちはみんな「初音ミクに何を歌わせたらいいのか?」と迷っている段階でした。

なので、ふつうにある曲を「初音ミクに歌わせてみた」が多かったのです。

引用元:個人ブログ「泣きながら、撤退同盟」(© umiusi45)

 

ジュンヤ
ジュンヤ
2007年は特に、オリジナル曲よりも、既存曲を歌わせてみたり既存ネタを利用することが多い時代でした。

 

作者Otomania氏のふり返り

初音ミク版Ievan Polkkaの作者であるOtomaniaさんは、当時を以下のようにふり返ります。

事の発端になったのは、私とたまごさんが同時期に「VOCALOID(ボーカロイド)2」を入手した際、「お互い色々歌わせてみよう。」という遊び感覚で始めたのがきっかけで、

最初の方はお互い、公共の電波では流せないような言葉ばかり歌わせて、バーチャルシンガーである初音ミクちゃんを辱めていたんですが、

そうこうしているうちに私が「Ievan Polkka を歌わせたら意外といけるんじゃないか。」と思ったんです。

(~中略~)

たまごさんが色んな表情を加えた絵を仕上げてくださったので、その素材を頂いた後、猛スピードで動きをつけて動画を再度UP。これが完成版です。

引用元:Otomania氏ブログ「Otomania.net」 (© Otomania)

助手
助手
<OtomaniaさんとIevan Polkkaとの接点ってなんなの?フィンランド民謡曲でしょ?あとネギを使った理由が分からないよ。
ジュンヤ
ジュンヤ
次の項目で時系列に乗せて説明するね。

 

 

Ievan Polkkaとネギの歴史

Otomania氏がIevan Polkkaを知ったキッカケは、おそらく「ロイツマ・ガール」のブームかと思われます。(本人の証言は見つけられず)

ここでは、Ievan Polkkaとネギの歴史、突然登場した単語「ロイツマ・ガール」について、時系列で説明します。

 

  • 1995年
    フィンランドの四重唱グループ「Loituma(ロイツマ)」が「Ievan Polkka」を歌う。CDに収録される。

  • 2004年10月
    テレビアニメ「BLEACH」の第2話「死神のお仕事」で、井上織姫という女の子が長ネギをふり回すシーンが放映される。

  • 2006年4月
    「Ievan Polkka」の曲に長ネギを振り回すシーンを合わせたFLASH動画が投稿される。その意味不明なシュールさが受け、ネット上で世界的に流行した。関連動画も次々と投稿された。

    この流行は海外から起こったもので、ロシアから広まった作品だとみられる。

    ※「ロイツマ・ガール」とはこの動画の俗称であり、この女の子自体の俗称でもあります。

  • 2006年6月
    このブームが日本国内にも伝わり、ロイツマ・ガールの壁掛け時計の動画「時の流れを忘れさせる時計」が流行する。関連FLASH動画も次々と作成される。

  • 2006年8月
    ドイツの着メロ会社(「Jamba!」)のCGキャラクター「Holly Dolly(ロバの少女)」が、「Loituma」の「Ievan Polkka」をリミックスしたものを歌う

    曲名は「夢見るドリー(原題:Dolly Song)」。こちらも世界的に話題になる。

    ※Ievan Polkkaには、スキャット(意味のない音をメロディーに合わせて即興で歌うこと)パートがあります。

    ※夢見るドリーは、メロディーのリミックス & スキャット部分だけを取り出しオリジナルにして歌ったもの。

    ※後にミュージックビデオも作成され、そこにはロイツマ・ガールと思われる女の子が映る。

  • 2007年8月
    音声合成ソフトウェア「初音ミク」が販売される
  • 2007年9月
    Otomania氏が初音ミクを購入。いろいろ遊んでみたところ「夢見るドリー(Ievan Polkka)」を歌わせてみたら良い感じになる。たまご氏に絵を書いてもらいニコニコ動画に投稿。

    ※世間では、初音ミクIevan Polkkaの元ネタは「loitumaのIevan Polkka」と言われていますが、正しくはloitumaのIevan Polkkaをリミックスした「夢見るドリー」が元ネタです。違いを平たく言えば「YO!」の部分が有るか無いかですね。

 

まとめ

「初音ミクと言えばネギ」は、「VOCALOID2 初音ミクに「Ievan Polkka」を歌わせてみた」が事の発端

投稿されたタイミングがベストだった & 創作の連鎖に後押しされ、このイメージが急速に広まっていった。

初音ミク版Ievan Polkkaのルーツは、loituma(ロイツマ)が歌うIevan Polkka。

「初音ミク=ネギ」は公式設定ではないもの、現在、公認設定と言っても過言ではない状態になっている。

Art by KEI ©Crypton Future Media, INC. www.piapro.net PIAPRO / ©Graphics by SEGA/MARZA ANIMATION PLANET INC. Organized by MAGES. / © CA Sega Joypolis Ltd. / © Saya Scarlet / © みさな / © umiusi45 / © Otomania

 

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